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2013年8月11日,第26回リベラルアーツカフェを開催いたしました。
リベカフェ初の試みである「子どもの哲学」の手法を取り入れるということで,私たちスタッフもどきどき,わくわくしながら当日を迎えました。

ゲスト&ファシリテーターを務めてくださったのは土屋陽介さん。首都圏を中心に「子どもの哲学」の実践・普及を進める新進気鋭の哲学者です。

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まずは土屋さんから「子どもの哲学とはなんぞや?」というところについてレクチャーしていただきました。
ディベートでも,合意形成でも,意見交換でも,単なるおしゃべりでもない。「考えを深める」ことを目的に行われる対話,それが「子どもの哲学」での対話です。そのためには,とにかくゆ~っくり話し合い,相手にも自分にも「なんで?」と問いかけることが大切です。
映画『ちいさな哲学者たち』のカットも見つつ,わかりやすくお話いただきました。

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「子どもの哲学」を概観したところで,本日のテーマは「子どもの哲学 大人の科学!?」。話題提供の素材となったのは“バイヨン寺院尊顔の3次元デジタルデータ”。
最先端の科学技術を表す一枚の画像と,短い説明を題材として対話を始めました。

pic1


1分間,じっと画像を眺めた後,感想や,気づいたこと,疑問を出し合います。

参加者の方から,尊顔がたたえる表情など見え方についての感想がでました。さらに,
・その場の情景も含めて「本物」なのではないのか?
・目で見ているものだけでなく匂いや触感なども「本物」には必要なのでは?
など,対話は「本物と模倣(偽物)」を軸に走り始めました。

本物というときには背後にある歴史を重視しているのではないか?
何をもって本物と模倣の区別はできるのか?
そもそも,本物の方が偽物よりもエラいのだろうか?
戦火に燃え再建された名古屋城は本物ではないのか?
物自体が作り変えられても「その場にある」ことこそが重要なのでは?

私が特に考えさせられたのは「模倣をすること自体にも価値がある」という指摘でした。今回の画像では3Dデジタル化されたことによって新たな科学的発見があったのかもしれません。
他の参加者の方からは,伊勢神宮の遷宮についての話題が出ました。20年毎に建設し直すことが,宮大工の技術の継承につながっているということです。
「本物としての価値」を中心にしていた議論が,「模倣することの価値」が加えられたことで,一気に拡張されたように感じました。

ほかにも,「寺院の尊顔は今も変化しているし,自分自身も常に変化していて,その二つが近づくってどういうこと?」など,哲学的にも面白い論点が出ました。

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「子どもの哲学/哲学対話」には,ゆっくりとした対話の中で,少しずつ全体地図が書き込まれていく心地よさがあります。
土屋先生とともに対話実践をされている方は,哲学対話の魅力を次のように語っているそうです。
“共通の問いに向かっているようでいて,それが実は一人ひとりにとって重要な問いを考えることにつながっている”
この不思議さ。やはり,体験して初めて実感できると思いました。

土屋先生,対話に参加してくださったみなさま,ありがとうございました!
次回9月22日のイベントも「子どもの哲学」を取り入れて行う予定です。ぜひ体験しにきてくださいね。(文責:宮田)
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